筋トレで期待できる老化防止の効果とは
これから筋トレを始めるという人へ、筋トレをすることで期待できる老化防止の効果について4つ紹介します。
太りにくくなる
筋トレを行うと筋肉量が増えて、同時に基礎代謝量も増加します。代謝がどの程度増加するかは個人差がありますが、除脂肪量(脂肪組織以外の全組織)が1kg増えるごとに、基礎代謝量が50~60kcal増加する人もいます。
除脂肪量のうち、筋肉の割合が最も高いため、筋肉が増えると基礎代謝が上がり太りにくくなるのです。
40歳を過ぎると筋肉量が徐々に減少し、基礎代謝も一気に下がってしまいます。筋肉量の維持は、老化の防止および健康的な体を維持するためにとても重要です。
肌がきれいになる
筋トレにより血流の促進やエネルギーの生産が行われるだけでなく、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンといえば、子供の成長に欠かせないホルモンというイメージがありますが、肌のターンオーバーを促進し、肌のダメージを修復する働きを持つ再生ホルモンでもあります。
成長ホルモンの働きで、美肌効果やシミ・シワなどの予防効果などが期待できるのです。
姿勢が良くなる
筋肉が衰えると、体を支えられず正しい姿勢がキープできなくなるため骨の位置がずれて姿勢が悪くなり、老けて見えてしまいます。
筋トレをすることで、正しい姿勢をキープしやすくなるうえ、背筋が伸びて若々しい印象を与えられるようになります。また、同じ体重でも筋肉量が多い人の方が、体が引き締まっているため、ボディーラインのキープにも効果が期待できるのです。
前向きになる
筋トレにより筋肉がつき、体を健康的な状態に保つことで、できることも増えて自分に自信がついてきます。そして、前向きな気持ちで過ごせるようになり、活力のある生活が送れるでしょう。
年齢には関係なく、適度な筋トレでメンタルを安定させることも大いに期待できます。
老化防止におすすめの筋トレ
筋トレが老化防止に大きな効果をもたらすと分かったところで、どのような筋トレを行うと老化防止に役立つのでしょうか。
ここでは、老化防止におすすめの筋トレメニューを紹介します。
スクワット
老化防止に一番おすすめしたい筋トレはスクワットです。下半身には全身の筋肉のうち3分の2が集まっており、年齢を重ねるにつれ、最も筋肉が落ちやすいと言われる部位といわれています。スクワットをすることにより、下半身の筋肉を効率良く鍛えられ、老化防止につながります。
流れとしては、まず脚を肩幅程度に開き、両腕を前に伸ばします。そして椅子に座るイメージで、下半身に負荷をかけながら、お尻をゆっくり上げ下げしましょう。このとき、下がる動作に時間をかけるのがポイントです。太ももが地面と平行になったら、元の姿勢に戻ります。
10回を1セットとし、2セットから3セットが最終的な目標ですが、慣れるまではそれより少なくても問題ありません。
ウォーキング
これまで筋トレにあまり取り組んだことがなく、不安を感じる方は、ウォーキングから始めるのがおすすめです。有酸素運動であるウォーキングは、長く続けることで脂肪をエネルギーに変えて燃焼しやすくなるため、老化防止の効果が期待できます。
ウォーキングの際には、腕を振り背中を伸ばして歩くようにしましょう。太ももを意識して上げるようにすると、トレーニング効果が高められます。足の裏が地面から離れる前に、つま先で地面を押すようにすると、重心移動がスムーズになるうえ、安定性も向上できます。
こちらも、最初は短時間から始めて徐々に時間を伸ばしながら、体を慣らしていきましょう。
ウォーキング以外に、自宅の階段を上り下りするのも、簡単なトレーニングとしておすすめです。1段飛ばして上る・太ももを意識してゆっくり下りるなど、自分が取り組みやすい方法でチャレンジしてみましょう。
老化防止のために筋トレをするときの注意点
老化防止のために筋トレを始めても、間違った方法で行うと、かえって体を痛めてしまったり、老化を促進したりするおそれがあります。
筋トレをする際には、次にあげる注意点を踏まえておくようにしましょう。
筋トレはやりすぎない
筋トレは老化防止が期待できるとはいえ、やりすぎると逆効果になってしまいます。激しい筋トレを続けていると、体内で活性酸素が大量に発生し、体内のタンパク質やDNAなどに大きなダメージが加わります。
これにより、細胞が壊れるため、老化の原因につながるおそれがあるのです。
日ごろから運動を続けている場合、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)という酵素が増えやすい体質となり、活性酸素を除去してくれます。
しかし、普段からまったく運動をしていないと、SODがほとんどないため、激しい運動を続けたときに活性酸素の発生量が増えてしまいます。
筋トレをどのぐらい行うとやり過ぎになるかという基準は、人それぞれ異なりますが、毎日適度に続けていくことが重要です。
食事にも気を付ける
筋肉を作るためには、筋トレを行うのと同時に、タンパク質を食事からしっかり摂ることが必要です。タンパク質は毎回の食事で摂取すべき栄養素ですが、特に朝食で多く摂取すると、筋トレの効果が高まると言われています。
タンパク質は、筋肉だけでなく臓器・細胞・皮膚など人体の構成に大きく関わっており、常に一定量が必要です。動物性と植物性両方のタンパク質を、組み合わせて摂取するよう心がけましょう。
さらに、活性酸素の働きを抑える栄養素として、ビタミンCやビタミンEなどがあります。これらの栄養素を意識して取り、老化防止に役立てましょう。ビタミンCはレモンやみかんなどの柑橘類、ビタミンEは魚介類やナッツ類・アボカドなどに多く含まれます。
無理せず継続する
筋トレは、週に3回程度の実施でも効果が期待できるうえ、休むことも大切ですので、必ずしも毎日行う必要はありません。大切なのは、長期間継続して取り組む姿勢です。
最初は軽い筋トレから始め、慣れてきたら徐々に回数や時間を増やしていきましょう。ただし、1週間のうち最低1日は、休息日の確保が必要です。また、1度に長時間行うとケガのリスクが高まるため、1日の筋トレ時間は長くても1時間以内に収めましょう。
筋トレを継続すると、数ヶ月で効果が出始めると言われますが、その期間は個人差が大きいものです。効果が出るまでは長い目で考えるようにしましょう。
老化を防ぎたいけれど、筋トレや軽い運動が苦手だという方は、エステに通うのもひとつの方法です。エステでは、パーソナルトレーニングや有酸素運動を活用した筋トレを行っているところもあり、老化防止に役立てられるプログラムも検討しましょう。
まとめ
筋トレが老化防止に効果があるとはいえ、無理は禁物です。これから筋トレを始めようと思っている人は、少しずつ体を慣らしながら徐々に行っていきましょう。最も重要なのは継続することですので、楽しみながら筋トレを行うと良いでしょう。