あなたの毛穴の種類はどれ？

毛穴が目立つとき、人によってその症状はさまざまです。毛穴の種類によって原因や対処法が異なるため、まずは自分がどの毛穴タイプに当てはまるのかを確認してみましょう。

白っぽい毛穴

白っぽい毛穴は、Tゾーンなどの皮脂分泌が活発な部位にできやすい傾向にあります。毛穴の中に角層や皮脂などが混ざって、詰まりを起こしている状態です。

うっすらと白く見えるものだけでなく「角栓」と呼ばれるものにまでなると、毛穴の開きやニキビの原因になることがあります。

無理に押し出すと毛穴がぱっくりと開いたままになってしまうため、避けなければなりません。

開いた毛穴にさらに皮脂などが詰まって、毛穴トラブルを引き起こす悪循環に陥る原因になるので注意が必要です。

黒ずみ毛穴

黒ずみ毛穴は上述の白っぽい毛穴が空気に触れ続けて酸化し、黒く変色している状態のものです。

一度できてしまうと除去に時間がかかるため、白っぽい毛穴の段階でしっかりとケアをして黒ずみ毛穴になるのを防ぐ必要があります。

黒ずみ毛穴の厄介な点は毛穴の中に詰まっているものが酸化して変色し、毛穴の周囲にまで色素沈着を引き起こすようなケースです。

酸化した皮脂に雑菌が繁殖し、毛穴で炎症を起こしたり紫外線ダメージを受けたりしてメラノサイトが過剰に働くことが主な原因になります。

たるみ毛穴

たるみ毛穴は、老化とともに起こりやすい毛穴の症状です。皮膚と一緒に毛穴も引き延ばされている状態で、よく見ると縦長の楕円形の毛穴になっています。

引き延ばされると、小ジワがいくつもできているようにも見えることがあるので、症状が悪化するまで気付かないことが多いのも特徴です。

改善するためには毛穴ケアだけでなく肌全体のリフトアップなども重要になるため、普段からケアをていねいに行う必要があります。

毛穴が目立つ6つの原因

毛穴が目立ってくる原因はいくつかあり、人によっては複数の原因がもとで毛穴トラブルを引き起こしている場合もあります。

この原因を特定して解消しなければ、何度毛穴ケアを行っても症状が改善しない状態になるので注意が必要です。

ここからは、毛穴が目立ってくる主な原因について見ていきましょう。

原因1:皮脂

男性は女性よりも皮膚が厚く水分量が少ないうえに皮脂分泌量が多く、女性よりも毛穴が目立ちやすい傾向にあります。

これは、内脂腺が発達しているなど皮脂の分泌が盛んなことも影響しており、皮脂が毛穴に詰まって毛穴トラブルが発生する形です。

また、女性のようにメイクや日焼け止めで対策をすることなく外出することも多いため、紫外線の影響を直接受けることも原因として考えられます。

結果的に酸化による毛穴の黒ずみや、肌のたるみにもつながるため注意しなければなりません。

原因2:乾燥

肌の乾燥はさまざまな肌トラブルの原因になります。毛穴トラブルも同様で、乾燥しているとシワのようにつながって見える毛穴になりやすいのも特徴です。

また、乾燥から肌を守ろうとして皮脂分泌が過剰になるため、肌のベタつきが気になる原因のひとつになります。

皮脂が気になって1日に2回以上の高頻度で洗顔することや、無理に毛穴の汚れを落とそうとしてゴシゴシ擦るのも乾燥の原因です。

乾燥を解消するためには、洗顔方法の見直しや保湿成分が豊富に配合されている基礎化粧品で正しいスキンケアを行うことが重要になります。

原因3:敏感肌

季節の変わり目や日々のストレスなどによってホルモンバランスが崩れると、肌が敏感になります。敏感になった肌は抵抗力が低下しており、肌トラブルが起きやすい状態です。潤いも不足し、毛穴が開いていたり汚れが溜まっていたりするのが目立ってしまいます。

敏感肌による、毛穴の開きや汚れを防ぐためには、肌に負担のかかるスキンケアを避けることがポイントです。たとえば毛穴パックやピーリングなどは、敏感肌の方にとって負担が大きいスキンケアのため、避けたほうが良いでしょう。

敏感肌用のものや肌に優しい成分のスキンケア用品を使用することはもちろん、洗顔料も肌に与える負担が少ないものがおすすめです。クレンジング剤は手のひらで温めてから使い、洗顔せっけんは泡立ててから使うと、汚れが落ちやすくなります。

原因4:肌の老化

肌の老化も毛穴が目立ちやすくなる原因のひとつです。紫外線を浴びると、肌のハリを維持しているコラーゲン繊維などが破壊され、皮膚のたるみを引き起こすことがあります。

また、肌の水分と皮脂のバランスが崩れるため乾燥しやすく、皮脂の過剰分泌をまねく要因にもなりかねません。

肌老化を防ぐためには、紫外線対策と同時に水分不足になっている肌に水分を補給することが大切です。

毎日の適切なケアで肌に水分補給しながら、水分の蒸散を防ぐための保湿をていねいに行いましょう。

原因5:不規則な生活習慣

バランスの悪い食事、寝不足、ストレス、無理なダイエットなど、生活習慣の乱れも毛穴を目立たせる要因となります。たとえば寝不足になると、睡眠中の成長ホルモンの分泌量が減少します。

成長ホルモンの分泌は、肌の再生と修復を行うために必要です。通常は睡眠中に成長ホルモンの分泌量が増えますが、寝不足になると分泌量が減少して、肌の再生が損なわれることから、毛穴が目立ってしまいます。

また、好きなものだけを食べたり、「ダイエットに良いから」と特定のものだけを食べ続けたりしていると、肌に必要な栄養が十分に摂取できません。食べるものによっては皮脂の分泌を促し、毛穴が詰まってしまいます。

ストレスを抱えすぎることも、ホルモンバランスを崩れさせ、肌の状態が悪くなる原因のひとつです。適度にストレスを発散させ、溜め込み過ぎないようにしましょう。

原因6:髭

口周りやヒゲの部分は、もともと毛穴が目立ちやすい部分です。

とくに、ヒゲを剃った後の肌は、肌表面の角質が削られて、バリア機能が低下した状態です。ヒゲ剃りで肌がダメージを受けると、肌が乾燥しやすくなったり、刺激を受けやすくなったりします。そのため、毛穴も目立ちやすくなってしまうのです。

また、毛が濃い人はヒゲが太い場合が多いので、ヒゲ剃りをすると毛穴の断面が目立ちやすくなります。

ケアの方法は9つ！毛穴を目立たなくする方法

毛穴を目立たなくするためのケア方法はいくつかあり、複数のケア方法を組み合わせて実践することが毛穴トラブル改善の近道です。

ここからは、毛穴を目立たなくするための4つの方法について紹介します。

1.皮脂や角質をケアできる洗顔料を選ぶ

毛穴の汚れを効率良く取り除くために、皮脂や角質に有用な毛穴ケア成分が入った洗顔料を選びましょう。代表的な洗顔料は以下のとおりです。

肌が乾燥しやすい、荒れやすいなど、肌の状態は人それぞれ違うので、自分の肌質に合う洗顔料を選ぶことが重要です。特にスクラブ系は刺激が強いので、敏感肌の人はなるべく刺激の少ない洗顔料を選ぶようにしましょう。

2.正しい洗顔方法を身に付ける

まずは、正しい洗顔で汚れや不要な皮脂、毛穴の詰まりを解消することが重要です。

洗顔料には、ペースト状の泡立てるタイプやジェル、クリーム、オイルなどさまざまな種類があります。

毛穴の詰まり解消にはオイルクレンジングが有効とされていますが、必要な皮脂まで落とす可能性があるので逆効果になることも少なくありません。

乾燥を防ぎながら洗顔をするのであれば、オイルタイプ以外のものがおすすめです。

ジェル・クリームタイプの洗顔であれば、適切な量を肌に馴染ませて摩擦しないように使用しましょう。

正しい洗顔方法は以下のとおりです。

1.手を洗って清潔にする

2.ぬるま湯で予洗いをする

3.洗顔料を弾力がでるまでしっかり泡立てる

4.泡を使って優しく洗う（Tゾーン、頬、目や口の周りの順番）

5.ぬるま湯でしっかり泡を洗い流す

ペースト状の泡立てるタイプの洗顔は必ず泡立ててから肌に乗せるように心がけ、肌の上で泡立てようとしないことが大切です。

たっぷりの泡を肌にくるくると広げていくような形で洗顔を行い、直接手や指で肌を擦らないように注意してください。

毛穴ケアのために洗顔をしていても、やり方を間違えると逆効果になってしまうおそれがあります。肌に負担をかけずにスキンケアをするために、以下のポイントもチェックしておきましょう。

【洗顔は時間をかけずに素早く行う】

時間をかけて洗顔すると、肌に必要な角質や皮脂まで洗い落としてしまうおそれがあります。肌に負担をかけないように、時間をかけ過ぎずに素早く洗うことが大切です。

【洗顔のしすぎに注意する】

皮脂やべたつきが気になっても、頻繁に洗顔するのはおすすめできません。洗顔の度に、必要な皮脂まで洗い流してしまうので、洗顔料を使用する場合は、1日1～2回までを目安に行いましょう。

【洗い残しNG】

汚れの洗い残しや洗顔料のすすぎ不足は、肌の炎症などのトラブルを引き起こすきっかけに。髪の生え際やあご、フェイスラインなど、洗い残しやすい場所は念入りにすすいでください。

【タオルでゴシゴシ拭かない】

洗顔後の水分を拭き取るときは、タオルで優しく押さえるようにしましょう。タオルでゴシゴシ拭くと肌表面を傷つけてしまうので、摩擦を与えないようにするのがポイントです。

3.食生活に気をつける

食生活の乱れを改善するときは、食べるものにどのような栄養素が含まれているのか意識しましょう。たとえばお菓子やジャンクフードなどは糖質や脂質が多いため、控えたほうが良い食品です。

毛穴の目立たない肌を目指すためには、ビタミン類を摂取するよう意識してください。ビタミン類の主なはたらきとしては以下のとおりです。

・ビタミンA：ターンオーバーを促進
・ビタミンB2・B6：皮脂の分泌を抑える
・ビタミンC：メラニン色素の生成を抑える
・ビタミンE：肌のバリア機能を高める

ビタミン類はフルーツや野菜のほか、魚介類やナッツ類に含まれるものもあります。たとえばビタミンEはヘーゼルナッツやアーモンド、卵やオリーブオイルにも含まれているため、普段の食事で手軽に摂取できるでしょう。

また、特に30代以降の方には、ポリフェノールやカテキン、リコピンなどが含まれる食品もおすすめです。これらは抗酸化作用のはたらきをもっているため、肌の老化による毛穴トラブルに役立つでしょう。

4.過度な飲酒・喫煙をしない

毛穴が目立たない肌を目指すためには、過度な飲酒や喫煙も避けることが大切です。

せっかく食事で肌のためにビタミンを摂取しても、体内でアルコールを分解するときにそのビタミン群が使用されてしまうためです。飲酒は会食でたまに嗜む程度なら問題ありませんが、日常的に大量に飲むことは避けたほうが良いでしょう。

喫煙も体内のビタミンCを消費するため、肌のためには改善したい習慣です。

ビタミンの消費だけではなく、喫煙は「活性酸素」を発生させる点も注意しましょう。

活性酸素は肌を老化させる成分であり、肌の弾力を保つはたらきのあるコラーゲンやエラスチンなど組織の生成を妨げます。そのため、肌全体がハリを失い、毛穴がたるんで目立ってしまう「たるみ毛穴」の原因となります。

たるみ毛穴は頬で起こりやすく、特に目立ってしまうため注意が必要です。食事やほかの生活習慣の改善で得られる効果を無駄にしないためにも、過度な飲酒や喫煙はできる限り避けましょう。

5.こまめに水分補給を行う

上述したように、肌に必要な皮脂まで取り除くのは肌の乾燥を引き起こす原因になります。

肌のバリア機能が損なわれてしまい、さらに肌の水分が蒸発しやすくなってしまうためです。

また、皮脂の過剰分泌をまねく原因にもなるため、洗顔後は必ず保湿を行うようにしましょう。

特に、毛穴パックやピーリングなどの毛穴ケア方法は、皮脂や毛穴の汚れを取り除ける一方で、肌への負担が大きいため気を付けなければなりません。

毎日行いたい気持ちを抑え、2週間に1度程度に間隔をあけて行い、肌への負担を軽減するなど使用方法や頻度には注意してください。

6.毛穴ケアができる基礎化粧品を選ぶ

毛穴ケアができる基礎化粧品で、洗顔後のスキンケアを行うのも有効な手段です。

特に「収れん化粧水」と呼ばれる肌を引き締める作用が期待できるような製品は毛穴ケアに適しています。

収れん化粧水とは、一般的な化粧水とは異なり肌を引き締める「収れん効果」を目的とした製品です。

「アストリンゼントローション」「トーニングローション」などと呼ばれることもあり、皮脂分泌を抑制してくれるようなものもあります。

収れん化粧水はさっぱりとした使い心地のものが多くありますが、保湿用の化粧水とは別に準備することが大切です。

保湿用化粧水と乳液でしっかりと肌を整えてから、収れん化粧水で引き締めるなど、保湿と併用することを意識しましょう。

7.肌刺激を抑える

ヒゲ剃りの際は、できるだけ刺激を与えないように気をつけましょう。切れ味が悪くなったカミソリやシェーバーは、刃がヒゲに引っ掛かりやすくなったり、力を入れないとうまく剃れなかったりします。肌に負担がかかってしまうため、カミソリやシェーバーの刃を定期的に交換することが大切です。

肌への負担を軽減するために、シェービング剤を使用するのもおすすめです。肌の摩擦を防いだり、ヒゲを柔らかくして剃りやすくしたりします。ヒゲ剃り後は、肌ケアや保湿も忘れずに行いましょう。

また、毛穴の角栓が気になる場合は、絶対に押し出さないでください。角栓が取れてスッキリしたように感じますが、毛穴が開きやすくなってしまうため注意が必要です。

8.睡眠時間を確保する

睡眠不足になると、肌のターンオーバーが乱れてしまいます。ターンオーバーの周期が乱れると乾燥や毛穴の目立ちなど肌トラブルにつながるため、睡眠時間を確保するように努めましょう。

睡眠不足になると、睡眠中の成長ホルモンの分泌量が減少します。成長ホルモンの分泌は、肌の再生と修復を行うために必要です。通常は睡眠中に成長ホルモンの分泌量が増えますが、睡眠不足になると分泌量が減少して、肌の再生が損なわれることから、毛穴が目立ってしまいます。

成長ホルモンの分泌を促すために、睡眠時間を確保することに加え、睡眠の質を高めることも大切です。睡眠の質を高める習慣として、以下のポイントを意識しましょう。

・寝る前はスマホやテレビを見ない

・寝る直前の食事は控える（食事は就寝の2時間前までに済ませる）

・寝る前にカフェインやアルコールを摂らない

・リラックスするために音楽やアロマを活用する

9.エステに通う

毛穴ケアを行う手段のひとつとして、エステに通うのも効果的です。

特に毛穴の詰まりがなかなか取れず、普段のケアで症状が改善しないと感じるのであれば一度試してみてはいかがでしょうか。

エステ専用のパックや吸引器具など、さまざまな手段を駆使して毛穴ケアを受けることができるため、自宅ではできないケアが可能になります。

また、肌の水分量を計測するなど肌状態についてプロのアドバイスを聞くことができ、自分に合ったケア方法を提案してもらえるのでおすすめです。

まとめ

毛穴が目立つ状態は、男女ともに悩まされることが多い肌トラブルのひとつです。

適切にケアを行わなければ、毛穴の詰まりが悪化して黒ずみ毛穴やニキビにまで症状が悪化する可能性があります。

毎日のケアで予防・改善を行いながら、自分ではできない毛穴クレンジングを定期的に受けるなど、複数のケア方法を組み合わせることがおすすめです。