メンズのダイエットは女性と異なる
厚生労働省の調査では、肥満者の割合は男性が30.7%、女性で21.9%いることが報じられています。
参照: 厚生労働省 平成 29 年 国民健康・栄養調査結果の概要
男性は3人に1人、女性は5人に1人が肥満者である時代。健康・体型維持や生活習慣病予防といった理由で、ダイエットは高い関心を集めています。
男女ともに肥満で悩む人は多くいますが、肥満の特徴やダイエット方法は一緒ではありません。男性と女性のダイエットにおける違いを解説します。
メンズに多い太り方
一時期「メタボ」という言葉がトレンドワードになりましたが、男性は中年太りのように、お腹だけがポッコリと出る太り方をします。リンゴ型肥満とも呼ばれています。
お腹まわりにつく体脂肪のことを、内臓脂肪と呼びます。腹腔内の腸のまわりに蓄えられる脂肪です。エネルギーを一時的に貯蔵する役割が内臓脂肪にはあります。
摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると脂肪量が過剰になり、内臓が膨れあがって、出っ張ったような体型になるのです。
内臓脂肪は酸素の働きによって、脂肪を燃焼させやすいです。ダイエット方法さえ間違わなければ、結果が出やすい体質であることがわかります。
男性は女性よりも筋肉質です。基礎代謝も高いため、エネルギー代謝が良くなることで、内臓脂肪は燃えやすくなります。
女性に多い太り方
女性に多く見られるのは、下半身に脂肪を蓄積しやすい太り方です。洋ナシ型肥満と呼ばれています。
男性と比べると、女性はもともと脂肪を蓄えやすい体質なので、男性よりも注意を払わなければなりません。
太ももや足、お尻につく体脂肪は、皮下脂肪です。皮膚の下や筋肉に分布しています。皮下脂肪には、長期的にエネルギーを蓄える役割があります。
皮下脂肪は、内臓脂肪よりも燃焼しにくいことが特徴です。しかし内臓脂肪のように内臓まわりを覆うわけではないため、生活習慣病に結びつく危険性はそれほどないといわれています。
内臓脂肪は、男性ホルモンによって影響を受けやすいものですが、女性でも年齢を重ねると蓄積されやすくなります。閉経期を迎えた後は、女性ホルモンが低下してしまうためです。50代が目安とされていますが、個人によって差はあります。
メンズダイエットにはどんな筋トレが良いの?
メンズダイエットにはどんな筋トレが良いのか、自宅とジムでのメニューをそれぞれ解説します。どちらも内臓脂肪に働きかけるメニューに焦点を絞ります。
自宅で行う筋トレメニュー
筋トレ初心者でも、自宅で気軽に始められるのが自重トレーニングです。自分の体重を負荷するトレーニングで、器具はほとんど使用しません。
代表例をあげれば、腹筋運動が該当します。お腹まわりをスッキリさせたいなら、腹筋によって腹直筋を鍛えられます。
ほかにも、自重トレーニングのうち、3つを紹介します。
・バイシクル:仰向けの状態になって、おへそ部分を覗きこむような体勢をつくります。自転車をこぐようなイメージで、両足を動かします。大胆に、かつゆっくりと動かすのがポイントです。
・フロントブリッジ:うつ伏せ状態で、両肘を肩の真下に置きます。肘の角度は90度にして、両手はまっすぐ前に伸ばします。両脚はそろえて、つま先を立たせて、腕の筋肉とつま先で全体重を支えます。顔を前に向けてキープ。頭のてっぺんから、かかとの先までが一直線で結ばれているイメージです。
・バービージャンプ:直立の状態から始めます。手のひらを床につけて、しゃがみ込みます。そのまま後方へ足を伸ばしたら、再びしゃがむ状態へ。両手を天井に向かって上げながら、真上に勢い良くジャンプ。手のひらを頭の上でパンと叩きます。
上記以外にも自重トレーニングはありますが、どの方法も短いインターバルで、繰り返し、できる限り多く行うことがポイントです。急ぎすぎず、ゆっくりと実践しましょう。
自重トレーニング以外にも、有酸素運動をすることで、内臓脂肪にアプローチできます。
有酸素運動は、ジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳があげられます。どれも20分以上続けることが大切です。有酸素運動によって、脂肪が燃焼されやすくなります。
ジムに通って行う筋トレメニュー
自宅と違ってジムには、トレーニング器具が充実しています。トレーニング器具を活かした筋トレを行いましょう。
デッドリフト、ベンチプレス、バーベルベンチプレスなどのウェイトアイテム、もしくはラットプルダウンやレッグプレス、チェストプレスなどのウェイトマシンなどが、ジムでは用意されています。
どのトレーニング器具を使っても構いませんが、鍛えたい部分、脂肪を落としたい部分に働きかけるトレーニングに注力すべきです。初心者であれば、専門的なパーソナルトレーナーについてもらいましょう。
自分に合ったプログラムを組んでもらって、サポートしてもらいながら、ダイエットを実践できることがジムの醍醐味です。
ジムでは、時間を有効活用して効率的にダイエットができます。忙しいビジネスマンには適した筋トレ方法になるでしょう。
メンズダイエットはどんな食事制限が良いの?
過度の食事制限を行ってはいけませんが、ダイエットにとって食生活を整えることは必要です。メンズダイエットには、どのような食事制限が良いのかについて紹介します。
メンズダイエットにおすすめする食材
メンズダイエットでの食事で気をつけたいことは、何を食べるかよりも、何を食べないかです。炭水化物と糖質をできる限り減量させた食事を心がけましょう。
主食であるご飯やパン、うどんなどと一緒に食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な食材を中心に、バランスのとれた栄養を摂りましょう。
例えば、旬の野菜をふんだんにスープや煮物、サラダ、酵素ジュースやスムージーなど。納豆やおから、ごま、鶏肉のささみなど、ダイエットで注目される食材は多くあります。
栄養は大切ですが、食事方法もあなどれません。食事は1日3食が基本。変則的な食事は避けながら、規則正しい食生活を送ります。夕食を食べるのであれば、就寝3時間前までにしておきましょう。
コンビニで簡単に取り入れる食材
食材を買いに行ったり、調理をしたりするのは、メンズにとっては手間がかかります。より手軽な方法は、コンビニエンスストアで、ダイエットに適した食料・食材を購入することです。
スープ類・もずく ・ゆで卵 ・おでん ・ささみサラダ・ささみスティックなど、豊富にそろっているので飽きません。
最近では、低カロリー志向の顧客をターゲットにした商品が発売されています。コンビニエンスストア独自のプライベートブランドの低糖質・低カロリー商品もあるため、食生活を楽しみながらダイエットができるでしょう。
まとめ
メンズダイエットに注目をして、筋トレと食生活かによるダイエット方法を紹介しました。女性とは違って、男性がダイエットするためには、内臓脂肪に働きかけることが重要課題です。
新陳代謝を上げながら、体脂肪を燃焼させれば、メンズダイエットは成功へと導かれるでしょう。