すぐに痩せたいときに知っておくべきこと
ダイエットを成功させるためには自分の体の状態を把握しておく必要があります。無理なダイエットよりも自分に合ったダイエット法を試すことで、結果は得やすくなるでしょう。
1週間で痩せて良いのは体重の1%
ダイエットをするなら減量の目安を知ることが大切です。短期間に成果を出したいからと極端なダイエット法を試すと、体調を崩してしまうかもしれません。
体重減少のスピードが速すぎると脂肪以外に筋肉のタンパク質が分解されてしまい、筋肉量が減ってしまう場合もあります。筋肉が減ると基礎代謝も低下し、痩せづらくなってしまうでしょう。
安全に痩せられるのは体重の1%までです。80kgの方なら0.8kgが1週間に減量できる値になります。ただ、専門家の指導の下であれば、その2倍くらいを目安に痩せても問題ありません。専門家による指導がないのであれば、安全な目安を知りダイエットに活かしましょう。1ヶ月に減量して良い数値は、体重の5%までです。無理のない目標を設定してください。
体の状態を把握しよう
ダイエットをするなら、体の状態を把握してから始めましょう。「基礎代謝」「体脂肪率」「水分の摂取量」は特に意識してください。
基礎代謝を知れば、摂るべき食事の量の目安が分かります。基礎代謝とは安静時に消費されるエネルギー量を指し、生きていくために最低限必要なエネルギーです。
基礎代謝には個人差がありますが、筋肉量が多い方ほど基礎代謝は高い傾向にあります。摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなれば痩せるので、どのくらい摂取カロリーを抑えれば良いのかのヒントになります。基礎代謝を知ることは、無理なく痩せるために大切です。
基礎代謝量は、年齢別、性別の基礎代謝基準値と体重によって計算できます。例えば、40歳で70kgの男性の基礎代謝量は、22.3kcal/日×70kg=1561kcal/日です。肥満の方の場合は実際よりも消費カロリーが高く算出されてしまうため、標準体重から基礎代謝量を算出しましょう。
また、体脂肪率が分かれば、痩せやすさが分かります。見た目はふつうの体型なのに体脂肪が高い方、体重はあるのに体脂肪率が低い筋肉質の方など、体重や見た目だけでは判断できないこともあります。筋肉は脂肪よりも重いため、体脂肪率が低くても数値上は痩せにくいともいえるでしょう。
体脂肪の重さが分かれば計算式から体脂肪率を求められますが、体脂肪の重さは簡単には測れません。そのため、体脂肪率が測定できる体重計を使うと良いでしょう。目安として体脂肪率を知ればダイエットにも取り組みやすくなります。
最後に、水分の摂取量は1日2ℓになるよう目指しましょう。水分を摂取することで、代謝アップや血液の流れをスムーズにするなどのメリットがあります。ダイエット中はしっかりと水分補給につとめてください。水分摂取は大切ですが、摂りすぎはむくみの原因にもなるため必要以上の摂取は禁物です。
すぐに痩せるための方法【食事管理編】
すぐに痩せるためには、食事面の改善と運動習慣が大切です。食事面と運動面に分けて詳しくみていきましょう。
摂取カロリーが消費カロリーを下回るようにする
痩せるためには摂取カロリーと消費カロリーのバランスが大事です。体脂肪は1kgあたり7,200kcalで減少していきます。
摂取カロリーを減らせば、理論上体脂肪を減らせるということです。消費カロリーは運動で増やすことができるので、取り組みやすい運動から始めてみてはいかがでしょうか。
脂質を減らし、たんぱく質を多めに摂る
ダイエット中は糖質や脂質の量を抑えて、たんぱく質を多めに摂ることが大切です。たんぱく質には筋肉をつくる働きがあり、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がります。 また、たんぱく質は脂質と比べて、脂肪に変わりにくいメリットがあります。
たんぱく質は1gあたり4kcalですが、脂質は1gあたり9kcalと高カロリー なので、同じ量でも摂取カロリーを抑えられるのです。たんぱく質は、肉、魚、卵、牛乳・乳製品、豆類などに多く含まれているため、ダイエット中はこれらの食品を意識して摂りましょう。
また、間食なしがストレスになる場合は、ご褒美として楽しむ程度にしてください。スナック菓子やスイーツは炭水化物や脂質が多いため、乳製品や果物などがおすすめです。摂取カロリーは200kcalほどに抑え、1日分の摂取カロリーを超えないように調整しましょう。
食物繊維を積極的に摂る
食物繊維には、糖質や脂質の吸収を穏やかにする働きがあります。食事の最初に食物繊維を摂れば、糖の吸収を抑えて脂肪をつきにくくすることもできます。
そのため、普段から食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻類などを意識的に取り入れるのがおすすめです。また、食物繊維は野菜だけでなく、炭水化物の中にも含まれています。
炭水化物はエネルギーとして必要なため、炭水化物を選ぶときは食物繊維が豊富なものから摂るようにしてください。例えば、食物繊維が豊富な玄米や雑穀米、ライ麦パンなど、精製度が低いものから摂ると良いでしょう。
食物繊維は、腸内環境を整える効果が期待できます。満腹感も得られるため、摂取カロリーを無理なく減らせます。
糖質を控えめにする
糖質の量は、ダイエットの効果を左右する場合があります。もし、白いご飯やお菓子などを多く食べている場合は、糖質を減らすために食べる量を検討しましょう。
糖質量の目安は、1日120g以下です。通常の半分から1/4程度でも効果が期待できるので、ぜひ取り入れてみてください。ご飯を半量にし、お菓子などの間食を摂らずに過ごすことで達成できるでしょう。
より短期間でダイエットをするなら、1日50g以下を目指すケトジェニックダイエットという方法もあります。ただし、極端な糖質制限は体にとって負担が大きくなるため、摂取カロリーの範囲内で必要な栄養素をしっかり摂るようにしてください。
1食置き換えダイエットを取り入れる
摂取カロリーを効率良く抑えたい方には、1食置き換えダイエットもおすすめです。置き換えダイエットとは、摂取カロリーを減らすために1日3食のうちどこか1食だけプロテインや酵素ドリンクなどと置き換える方法です。
特に、高カロリーになりがちな夕食を置き換えると、その分カロリーも抑えられます。すぐに痩せたい方に適しているでしょう。残り2食分で必要な栄養素を補えば、効率良くカロリーを抑えることができます。
置き換えダイエットは、誰でも簡単に取り入れられるうえ、満腹感を得られるのでそこまで苦痛を感じないでしょう。
すぐに痩せるための方法【運動編】
食事管理よりも運動から始めたいという方におすすめの方法を紹介します。運動の方法や日常生活がトレーニングになるコツについても参考にしてみてください。
有酸素運動をする
運動といってもハードな運動ではなく、朝のウォーキングやジョギング、ストレッチなどの有酸素運動で問題ありません。歩いて買い物へ行ったり、リラックスタイムにストレッチをしたり、生活の中で無理なくできるようにすることで、継続しやすくなるでしょう。
消費カロリーの高い有酸素運動を取り入れ、食事制限とともに行うことで、短期間でのダイエットにつながります。
筋トレをする
無酸素運動の筋トレは、短期間での見た目の変化は期待できません。しかし、基礎代謝を上げて効率的にダイエットすることはできます。
そのため、有酸素運動をする前に筋トレをすると、効率良く痩せられるのです。筋トレで筋肉を増やし、有酸素運動で脂肪燃焼を促しましょう。
また、短期間で成果を出したいのであれば、お尻や背中、太ももなどの大きな筋肉を鍛えるのがおすすめです。大きな筋肉を鍛えることで、消費カロリーも大きくなります。
体を動かす機会を増やす
有酸素運動や筋トレなどをするまとまった時間が取れない方は、日常の中で身体を動かすことを意識しましょう。ポイントは、日常生活の中でちょっとした変化を加えることです。
例えば、エスカレーターやエレベーターではなく階段を使ったり、ひと駅、あるいは停留所ひとつ分歩いたりなど、忙しくても運動する機会は作れます。他にも、電車や車通勤から自転車通勤に変えるなど、生活の一部を運動にすればプライベートの時間を割かずに運動できます。
サウナを利用する
運動ではありませんが、すぐに痩せるためにはサウナもおすすめです。サウナで一時的に体重が減るのは汗による水分の排出が考えられ、水分補給すれば体重は戻ってしまいます。
サウナはダイエットになりませんが、新陳代謝の促進になるため間接的に痩せやすい体になるでしょう。
すぐに痩せるためにおすすめの運動3選
最後に簡単にできる運動を3つ紹介します。すぐに痩せるためには、運動の習慣化も大切です。正しいやり方で効率良く痩せられるよう、取り組みやすいものから試してみてください。
①ウォーキング
有酸素運動として知られているウォーキングは、道具を必要としないためすぐに始められます。目安は1日30分以上です。正しいフォームで大股でウォーキングすれば消費カロリーを高めることができます。正しいフォームとは、耳・肩・腕・腰・足が一直線になるよう背筋を伸ばしてまっすぐ立つこと。肩の高さは左右対称にするのもポイントです。
②スクワット
スクワットは場所をとらずに運動できるのでおすすめの運動になります。スクワットにより下半身の筋肉を鍛えられるので、すぐ痩せたい方にもぴったりです。スクワット1回で腹筋50~100回ぶんのカロリーを消費するので、効率良く消費カロリーを増やせます。まずは1回×10セットから試してみてはいかがでしょうか。
【スクワットのやり方】
1.足を肩幅に開き、足先をやや外側に向けます
2.背筋を伸ばし、息を水ながらゆっくりと腰を下ろしてください
3.太ももと床が平行になるよう腰を下げ、しばらく姿勢をキープします
4.ゆっくりと腰を上げながら元の姿勢に戻しましょう
③腹筋運動
場所を選ばずどこでもできて簡単な腹筋もおすすめです。クランチのバリエーションでお腹周りの筋肉を鍛えましょう。クランチとは、膝を90度に曲げたまま肩甲骨をおへそに近づけるような形で状態を丸めるトレーニング法です。クランチは腹直筋や腹斜筋、腹横筋など、やり方によってさまざまな筋肉を鍛えられます。
【腹筋運動のやり方(腹直筋を鍛える)】
1.仰向けになり膝を90度に曲げて首の後ろで手をくみます。
2.そのまま上半身を丸めながら数秒キープしてください
3.息を吸いながら1の状態に戻ります
4.10回×3セット程度を目安に行いましょう。
まとめ
すぐに痩せる特効薬はありません。しかし、食事と運動に意識を傾け実践すれば痩せることは可能です。ポイントは、摂取カロリーより消費カロリーを増やすこと。食事内容の見直しや簡単にできる運動を習慣化しましょう。通勤時間も運動するチャンスです。エレベーターより階段を使う、ひと駅分歩くことで運動習慣は簡単に作れます。体重が気になる健康診断までに、できることから挑戦してみましょう。