デスクワークによる運動不足の影響
デスクワークは、意識しないと運動不足になりやすいため注意が必要です。まずは、なぜ筋肉量を維持することが大切なのか、対策とともに解説します。
運動不足は筋肉量の減少を招く
普段からデスクワークの場合、運動不足になりがちです。運動不足が続くと筋肉量が減り、筋肉を動かさないと筋肉が減少してしまいます。
また、筋肉量が減少することで、肩こりや腰痛、メンタル面にも影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。体を動かす機会が少ないと、血行不良を起こしやすく、必要な部分へ血液が届きにくくなってしまいます。
筋肉量が減少することによる問題
筋肉量が減少すると、生活習慣病や肥満のリスクが高まります。特に、筋肉量が少なく、脂肪が多い場合、単なる肥満に比べて注意しなければなりません。
この場合、脂肪が増えているのに筋肉が落ちているので、体重や体型の変化が少なく気づきにくいからです。
筋肉量が少ないと、うまく熱を作り出せなくなるため、体温が低くなり免疫機能の低下につながることもあります。
筋肉は20代ごろを頂点に少しずつ減りはじめ、普段あまり運動をしない場合は特に30~50代で筋肉量の減少が進んでしまいます。
日ごろから意識して体を動かすことが大切
筋肉量の多い下半身の筋肉は、上半身の筋肉よりも早く衰えてしまうため、下半身を中心に筋肉を鍛えることが大切です。
デスクワークなら、すきま時間を活かした筋トレもおすすめ。自重トレーニングなどであれば、ジムにあるような道具がなくても気軽に鍛えることができます。運動する時間が取れないときはひと駅分歩くなど、通勤時間を上手に活用しましょう。
デスクワークの男性が上半身を鍛える筋トレ方法
筋トレというと、バーベルを持ち上げるようなハードなトレーニングを思い浮かべるかもしれません。
とはいえ、日頃から体を動かしていないデスクワークに従事する男性が、いきなりハードなトレーニングをするのは難しいでしょう。始めたとしても、キツくて続かない可能性もあります。
そこで、無理なく自分のペースでできる、デスクワーク中でも簡単にできる筋トレを紹介します。まずは、上半身を鍛える筋トレです。
両足を浮かせる
座ったまま足を浮かせて腹筋を鍛えるトレーニングです。ポッコリお腹の予防・解消のためにやってみましょう。
1.椅子に浅く腰掛けたら、両脚を床から少し浮かせる
2.背筋を伸ばしたままの姿勢で、上半身をゆっくりと後ろに倒す
3.背もたれに触れないギリギリのところまで倒したら、その姿勢を1分間キープする
1~3の動きを1日5回程度、合間に休憩を挟みながらやってみましょう。
片足上げ
椅子に座ったまま片足を上げることで腹筋を鍛えます。
1.椅子に腰かけたら、片足を少し上げる
2.お腹に力が入っているのを確認しつつ15秒間キープする
3.足を元の位置に戻し、今度は反対の足で同様に行う
デスクワーク中でもバレずにできる筋トレなので、仕事をしながらこっそりとやってみましょう。
ドローイン
呼吸を使って背筋を鍛えるトレーニングです。デスクワークを続けていると、姿勢が少し前屈みになることが多くなりませんか。それが肩こりや首こりにつながります。
筋トレで背筋を鍛えると背中に筋肉がつくので、長時間背筋を伸ばしてデスクワークができるようになりますよ。
1.背筋を伸ばして、正しい姿勢で椅子に座る
2.鼻から息をゆっくりと吸って、胸が膨らむのを確認する
3.口から息を少しずつ吐き、お腹をへこませる
1~3を10回で1セットとして、3セットくらい行うことをおすすめします。
机プランク
プランクは胸郭やお腹など、体幹を効率良く鍛えるトレーニングです。机を使って簡単にできるため、腹筋が苦手な方にもおすすめです。
1.立ったまま机に両ひじをついて前屈みになる
2.背中から上に持ち上げるイメージで、猫のように背中を丸める
3.戻すときは背中をそらせる
1~2を10~20回程度、体力に合わせて行いましょう。背中を丸めて上に持ち上げるときは、かかとが上がるくらいまで伸ばすのがポイントです。反対に戻すときは、骨盤を軸にして動かすイメージで行ってみてください。
テーブルアームカール
デスクを筋トレの道具として活用できる、テーブルアームカールでたくましい上腕二頭筋を目指してみませんか。デスクワーク中に簡単に鍛えられるトレーニング法なので、ぜひ試してみてください。
1.椅子に座った状態で姿勢を正す
2.手のひらを上に向けたまま両手をデスクの下につける
3.デスクを持ち上げるように力を入れて15~20秒キープする
4.両手を膝の上に戻し、力を抜く
デスクが軽いと持ち上がってしまう場合があります。そのため、デスクが動かないように片手ずつトレーニングをするか、片方の手は上から押し、もう片方の手は下から持ち上げるようにすると良いでしょう。デスクを両手ではさむように行うと、力加減が調整できます。
デスクワークの男性が下半身を鍛える筋トレ方法
デスクワーク中にできる下半身の筋トレを紹介します。毎日継続していけば、引き締まった下半身に近づけるはずです。
カーフレイズ
かかとを上げてふくらはぎを鍛えるトレーニングです。
1.背筋を伸ばして椅子に座り、ひざを直角に曲げる
2.かかとを5秒かけてゆっくりと上げる
3.今度は、5秒かけてゆっくりとかかとを下げる
1~3を何度か繰り返して行うと、引き締まったふくらはぎを目指せます。かかとを下げるときに床に足がつく一歩手前のところで止めると、さらに負荷を増やすことができます。
ただし、かかとを上げ下げで足がつることがあるので、注意してください。
スクイーズキープ
足の内ももを鍛られるトレーニングです。クッションかバレーボールくらいのサイズのエクササイズボールを用意して行いましょう。
1.椅子に座ってひざを直角に曲げる
2.ひざの間にクッションかエクササイズボールを挟む
3.この状態をできるだけ長くキープする
できれば5分くらいを目安にキープしてみましょう。普段の生活で外ももは意識して使っていても、内ももはあまり意識していないものです。スクイーズキープで内ももの筋トレをして、たるみのない内ももを目指しましょう。
空気椅子
下半身全体を鍛えるのに良いトレーニングが空気椅子です。簡単なポーズですが、お尻から太もも、ふくらはぎまで下半身全体に負荷をかけられるので、下半身の筋トレにおすすめです。
職場環境によっては仕事中にこっそりできないかと思いますが、仕事の合間や休憩時間を使ってできるでしょう。テレワークの方だと、仕事しながらでも挑戦できますね。
1.椅子に座った状態で背筋を伸ばして、足を肩幅くらいに広げる
2.椅子から腰を浮かし、太ももと床が平行に近づくようにする
3.2のポーズのまま、1分程度キープする
空気椅子は椅子から少し腰を浮かして行えますが、椅子を外して壁に背中を当てながらでも行えます。1日に何回か行うのを習慣にしてみましょう。
ただし、見た目以上にかなりキツイので、最初は時間を短くして徐々に時間を長くしていくと良いかもしれません。
※転倒しないように注意しましょう
ふくらはぎプッシュ
デスクワークをしていると、ふくらはぎの血流が滞りやすくなります。ふくらはぎプッシュで膝裏をほぐし、リンパの流れを良くしましょう。前ももの筋肉を使うトレーニングなので、血流が良くなるのと同時に前ももの筋トレにもなります。
1.足を組んだ姿勢で椅子に座る(左足が上の場合)
2.左足のふくらはぎや膝裏が、右足の膝に当たるように上下に移動させる
3.左右の足を入れ替えて、1~2を同様に行う
座って足上げ
下半身の筋肉を簡単に鍛えられるトレーニング法です。主に、大腿四頭筋などの太もも付近が鍛えられます。
1.両足をそろえて、背筋を伸ばした状態で椅子に座る
2.片方の太ももの上に両手を重ねて置く
3.手を乗せた足は垂直になるように伸ばし、太ももにおいた両手で押し合う
4.3秒キープし、ゆっくりと元に戻す
5.3~4を繰り返したら、反対側も同様に行う
目安は片足20回ずつです。座りながらできるので、仕事の合間に行ってみてください。
デスクワーク男性におすすめ筋トレグッズ5選
筋肉にもっと負荷をかける、または効率良く筋肉を鍛えるために、筋トレグッズを使ういたいと考える方もいるでしょう。そこで、デスクワーク男性におすすめの筋トレグッズを紹介します。
ハンドグリッパー
ハンドグリッパーは、握力を鍛えるのに便利なトレーニング器具です。グッと握るので主に握りつぶす力を鍛えられる器具として知られていますが、実は前腕筋のトレーニングにも使えます。
デスクワークをしながら使うのは難しいですが、仕事が一段落付いたときなどに気分転換も兼ねて使うと良いでしょう。
ハンドグリップを使ってのトレーニングのコツは、ゆっくりと手を開閉することです。勢いをつけると筋肉への負荷を十分にかけられないので、力を入れてゆっくりと開閉してください。両方の手をバランス良く鍛えることが大事です。
1セットあたり片手30回を2~3セットするのが目標ですが、最初は回数にこだわらず限界だと感じたら休憩しましょう。
長袖の季節からハンドグリップを使って腕を鍛えておくと、薄着の季節になったときに程良く筋肉がついたたくましい腕になっているかもしれませんね。
バランスチェア
お尻とひざの両方で体を支える構造であるバランスチェアは、正しい姿勢を保つのに役立つ椅子です。デスクワーク中は前屈みの姿勢になりやすいため、姿勢の悪さから肩こりや腰痛などに悩まされることがよくあります。
バランスチェアを使うと自然と背筋が伸びるので、肩こりや腰痛の軽減が期待できます。
さまざまなメーカーから発売されているので、実際に座ってみて使い心地が良いものを選ぶことをおすすめします。
EMS
座って仕事をしつつ腹筋も鍛えられるのがEMSです。電気による刺激によって筋肉を鍛える筋トレグッズで、お腹に装着すると腹筋を鍛えられます。
自力での腹筋運動は、なかなかキツイことです。しかし、EMSを装着すれば半強制的に筋肉を収縮させられます。キツイ思いをしなくても筋肉を鍛えられる便利なグッズといえるでしょう。
職場に持って行くのは難しいかもしれませんが、テレワークなら仕事をしながら使えるので便利です。
加圧シャツ
着用するだけで正しい姿勢になるようにサポートし、筋トレ効果を高めるとされているのが加圧シャツです。体に圧を加えるので、着るだけで体が引き締まって見えます。
また、着用して運動すると筋肉への負荷が増えるため、筋トレ効果を高めるのにも良いとされています。
バランスボール
椅子の代わりにバランスボールを使ってみてはいかがでしょうか。座って仕事をすれば、仕事をしつつ体幹を鍛えることに役立ちます。職場に持ち込むのは難しくても、テレワークなら人目を気にせずに使用できるでしょう。
体幹が鍛えられると基礎代謝アップにつながるので、「お腹を引き締めたい」「体重を減らしたい」という方には特におすすめです。
筋トレや筋トレグッズを使った自力でのダイエットは難しい、やってみたものの続かないという方は、メンズエステに通うのもひとつの手です。
エステの用途は肌の手入れや脱毛だけではありません。メンズエステによってはダイエットやトレーニングをサポートするメニューを用意しています。自力でのダイエットが難しいと感じたときは利用を検討してみると良いでしょう。
まとめ
デスクワークをしている男性向けに筋トレの方法を紹介しました。座ったままでも筋肉に負荷をかけて、上半身と下半身ともに鍛えることは可能です。
必要に応じて筋トレグッズやメンズエステを利用しつつ、体を鍛えてみましょう。少しずつでも続けていくことで、徐々にうれしい変化が現れるのではないでしょうか。
とくに、ダイエット目的(肥満防止)のための筋トレであれば、エステに行くのも良いでしょう。エステでは個人に合ったメニューを提案できるため、なかなか続かない、やり方が合っているのかわからないときは、ぜひご活用ください。