筋トレをしても体重が減らない理由と改善点
筋トレを真面目に取り組んでいても、いっこうに効果がみられないのは、やり方が間違っている可能性があります。筋トレをすれば痩せると思っていた方は、もう一度やり方が合っているのか確認してみてください。
ここでは、体重が減らない理由と改善点について詳しくみていきましょう。
小さな部位ばかり鍛えている
筋トレを行うとき、鍛える部位を意識していますか。二の腕やお腹周りが気になるからといって、腹筋やダンベル運動ばかりではダイエット効果が出にくいので、おすすめしません。なぜなら、脂肪を燃焼させるには基礎代謝をあげることが重要だからです。
基礎代謝とは、身体的・精神的に安静にしている状態で測定したエネルギー代謝量を示します。人が生きるために必要な最低エネルギー量で、年齢別・性別の基礎代謝基準値と体重によって算出できます。
たとえば、40歳で体重65kgの男性の基礎代謝量は、22.3kcal/kg/日×65kg=1449kcal/日です。肥満の方は、身長から標準体重を割り出し、標準体重から基礎代謝量を算出しなくてはなりません。
筋肉の代謝量は、ほかの部位よりも多いため、体全体の筋肉量増加は、代謝を上げるといわれています。基礎代謝が上がると痩せやすい体質になるため、基礎代謝を上げることが大切です。特に太ももやお尻、背中など、大きな筋肉から鍛えるようにしましょう。
正しいフォームで行っていない
筋トレには正しいやり方やコツがあり、それができないと効果的に体重を減らすことは難しいでしょう。たとえば、筋トレのフォームが悪いと効果的に筋肉を刺激できません。負荷の強さよりも、正しいフォームで行うことが大切です。
トレーナーなどのプロに確認してもらう機会がない場合、正しく筋トレを行えているか、自ら確認する必要があります。自宅で筋トレをしているときは、YouTubeなどの筋トレ動画で正しい方法を知ると良いでしょう。ジムに通っている方は、トレーナーにチェックしてもらうと安心して筋トレに取り組めます。
筋トレを毎日行っている
筋肉量が増えれば基礎代謝も上がるため、毎日筋トレをしたくなるかもしれません。しかし、毎日の筋トレは逆効果になる可能性もあります。筋トレで傷ついた筋肉は、ダメージを修復することでパンプアップします。パンプアップとは、筋トレ後に筋肉が太くなる状態のことです。
回復には1~2日かかるため、筋肉を休ませることも筋肉量を増やすためには重要です。筋肉のためにも休養をしっかりととるようにしてください。具体的には、筋肉回復のためにも週3日の頻度で筋トレを行うのが良いでしょう。
生活習慣に問題がある
生活習慣が乱れていると、筋トレの効果がうまく出ないことがあります。睡眠不足が続いたり、寝る時間が遅くなっていたりすると、体は脂肪を溜め込みやすくなるからです。
正しい生活習慣を心がければ、寝ている間に成長ホルモンの働きが活発になり、骨や筋肉の成長促進や代謝アップにつながります。さらに、脂肪の分解が進み、就寝中に脂肪の燃焼が促されます。
しかし、睡眠不足により成長ホルモンの分泌が減ると、筋トレをしても筋肉の成長が促されません。脂肪分解も進みにくくなるため注意が必要です。
生活習慣の乱れは、自律神経の乱れにもつながります。自律神経が乱れると、集中力の低下によりトレーニングの質も下がってしまい、効果を実感しにくくなるかもしれません。自律神経はホルモンの分泌や体温調整にも関係しているため、筋トレの効果がさらに弱まるおそれもあります。
また、ストレスを抱えがちな人は要注意です。ストレスが溜まると、基礎代謝が減りやすく痩せにくくなるうえに、暴飲暴食につながるおそれもあります。ストレスが溜まりやすい人は、日ごろから発散方法を見つけておきましょう。
食事に問題がある
消費エネルギーよりも摂取エネルギーが上回っていると、いくら運動しても体重は落ちません。筋トレをしていても、体重がなかなか減らない人は、食べ過ぎていないか食生活を見直してみましょう。
食べ過ぎていなかったとしても、脂っこいものや高カロリーなものは、カロリーの摂りすぎにつながります。ダイエット中はなるべく避けるようにしましょう。
食事量に問題はないのに痩せない人は、栄養バランスが偏っている可能性もあります。「痩せるために野菜しか食べない」といった偏った食生活では、体に必要な栄養が不足してしまうので気をつけましょう。
栄養バランスが整った食事は、代謝が良くなり、痩せやすくなります。そのため、栄養バランスを考えて3食しっかり食べることが大切です。特に、たんぱく質・ビタミン・ミネラルを意識して摂るようにしましょう。
また、夜遅くに食事を摂ると、脂肪が蓄積されやすくなるため太りやすくなります。食事は寝る3時間前までを目安に済ませるようにしましょう。
継続期間がまだ短い
筋トレを始めて効果を実感するまでには、タイムラグがあります。すぐに効果が出るわけではないので、最低でも2~3ヶ月程度は、筋トレを継続しましょう。
筋トレで筋肉がつくと基礎代謝が上がり、脂肪燃焼が促進されます。筋トレ前の筋肉量や体脂肪率などに個人差はありますが、筋肉をしっかりつけて代謝の良い体をつくることが大切です。
ただし、効果が出てきてすぐに筋トレを止めると、リバウンドする可能性があります。痩せやすい体を維持するためには、筋トレを継続しましょう。
有酸素運動とストレッチで筋トレが重要
体重減少のためには筋トレも大切ですが、有酸素運動とストレッチを組み合わせることで、筋トレだけするよりも痩せ体質に近づけるかもしれません。筋トレは無酸素運動に分類され、筋肉を増やすことにより基礎代謝を上げる働きがあります。
有酸素運動は脂肪の燃焼をサポートしてくれるため、有酸素運動で燃焼させつつ、筋トレで筋肉量を増やす努力をしてみましょう。筋トレのほかにもトレーニングがあると、気分転換ができるのでおすすめです。
ここでは、有酸素運動の具体的な方法とストレッチについて紹介します。筋トレをはじめたけれど体重が減らない方はぜひ参考にしてください。
有酸素運動
筋肉を鍛えるためには、有酸素運動が適しています。有酸素運動の中でもおすすめなのが、ランニングとシャドウボクシングです。
ランニングは、すぐにとりかかりやすい運動なので初心者でも始めやすいでしょう。ただし、慣れないうちは無理のない程度から行ってください。急にランニングの時間を増やすと、継続が難しくなるかもしれません。
まずは20分を目安にウォーキングをはじめ、長く続けられるようにしましょう。ランニングのコツは、一定のペースで走ることです。アップダウンが激しいよりも一定のリズムを刻む方が継続できます。
シャドウボクシングは、室内で行える有酸素運動としておすすめです。雨の日でも屋内で運動ができるため、ランニングよりも手軽に実施できます。シャドウボクシングを行うときのコツは、腹筋をひねりながらストレートを放つことです。5分×3セットを目安に取り組みましょう。
ストレッチ
ストレッチは、筋トレの前後にやるのがおすすめです。筋トレ前にやると関節の可動域が広がり、正しいフォームで行いやすくなります。筋トレ後にやると筋肉の疲労回復につながります。
筋トレ同様、ストレッチも全身をまんべんなく行いましょう。ストレッチは、伸ばす筋肉を意識し、ゆっくり呼吸をしながら20~30秒伸ばすだけで十分です。気持ち良く伸びている感覚をつかみましょう。
数値だけではなく見た目も大事!
筋トレをしていると、引き締まったけど体重が減らない場合もあるかもしれません。毎日体重計に乗っていると、小さな変化にも気付きやすいでしょう。食事の前後などは、正確な体重とはいえません。食事後では、食べた分だけ体重も増えてしまいます。そのため、体重に振り回されないようにしましょう。
また、脂肪と筋肉では、筋肉の方が重いため、体重が増えてしまうこともあるかもしれません。しかし、筋トレをしていると、基礎代謝は上がっているため、痩せやすい体になっています。
体重が減った場合よりも筋肉量が増えたときの方が、他者から体型を褒められることがあるかもしれません。引き締まった体は見た目に影響を与えます。
きれいな筋肉をつける
同じ体重でも、筋肉があるのとないのとでは見た目が全然違います。体重が減っても、だらしのない体では意味がありません。きれいな筋肉をつけるためには、筋トレによって引き締める必要があります。
しかし、筋トレがうまくいかなかったり、忙しくて運動の時間が取れなかったり、予想していた結果が得られなかったら、エステを手段のひとつとして取り入れてみるのも良いでしょう。エステでは筋肉を鍛えながら脂肪燃焼を促すEMSを使用したり、ハンドトリートメントで燃焼をサポートしたりと一人一人にあったメニューが用意されていますよ。
筋肉は脂肪よりも重い
同じ体積の筋肉と脂肪では、筋肉の方が重く、脂肪の方が軽いです。筋トレは筋肉をつけるトレーニングなので、体重の変化はつきにくいでしょう。
同じ重さの筋肉と脂肪では、筋肉の方が小さく、脂肪の方が大きいです。体重が減っていなくても見た目が引き締まって見えたら、筋肉がついている証拠です。筋肉と脂肪では、重さが違うので単純に比較できません。筋肉や脂肪の増減は、どの部位が減少するかによって体重や見た目が変化します。
まとめ
理想の体重にして、引き締まった体にするために、筋トレのやり方を見直してみましょう。筋トレを行う際は、大きな部位を鍛えると効率良く筋肉量が増やせます。筋肉量が増えることで基礎代謝もあがり、痩せやすくなるでしょう。
しかし、筋トレをしていても体重が減らない場合があるかもしれません。そんなときこそ、見た目を意識しましょう。体重が減らないことよりも引き締まった見た目の方が、スマートに洋服を着こなせるかもしれませんね。