運動不足を解消するには何をしたらいい?
運動不足を解消する場合、まずは怪我をしないように自分にできる範囲の簡単な運動から始めることが大切です。
ここからは、運動不足の人でも始めやすいウォーキング・ジョギングの方法や、通勤中にできる運動不足解消法について見ていきましょう。
ウォーキング・ジョギングをする
運動不足を解消するには、ウォーキングから始めるのがおすすめです。強い負荷がなく、運動器具などの準備も必要ないため、体を動かす習慣を身につけることができます。
ウォーキングといっても単純に歩くだけでなく、早歩きを意識して腕の振りを組み合わせるなどの工夫を行いましょう。
また、スロージョギングも比較的始めやすい運動方法なので初心者におすすめです。
スロージョギングは、その名の通りゆっくりとしたペースでジョギングを行うことで、1kmを約8~10分程度かけて走ります。
スロージョギングのペースの目安は、「隣の人と会話しながらでも走ることができる速度」なので、速いペースで走ることが苦手な人にも適している方法です。
これらウォーキングやスロージョギングを継続することに慣れてきた段階で、少しずつジョギングに移行していきましょう。
ウォーキングやスロージョギングは有酸素運動にあたるため、脂肪燃焼につながるといわれています。
ジョギングへ移行する場合は、ある程度慣れてきてから速度を上げるように意識し、最初から無理なペースで始めないように注意してください。
通勤時間に運動をする
運動不足解消のために、通勤時間に運動を取り入れるのも方法のひとつです。一駅分を歩くようにする、エスカレーターではなく階段を使うなど、運動量を増やす工夫をしましょう。
階段を上る動作では、有酸素運動を効率よく取り入れることができます。また、階段を降りる動作は筋トレ効果も期待できるでしょう。意識的に階段を使うときは、上り下りともに階段を使うことがおすすめです。
2階までは階段しか使わないなど、自分のなかでルールを決めておくのも良いでしょう。ただし、階段を下りる動作は上る動作よりも体への負担が大きいため、注意が必要です。階段を下りるときはスピードを緩めるなど、怪我をしないように工夫しながら行いましょう。
また、歩く速度を上げて早歩きを意識して通勤するのもおすすめです。姿勢を正してお腹にギュッと力を込めながら、歩幅を広く大股になるように歩きましょう。
さらに、通勤電車の中でつり革などに掴まらずに立っているだけでも、体幹トレーニングになります。
ただし、転倒しないようにすぐに掴まれる場所の近くで行うなど、怪我をしないように注意してください。
通勤時間を活かして運動する際のポイントは、ただ歩くのではなく使う筋肉を意識することです。階段の昇り降りの際に背筋を伸ばしたり、歩くときに腹筋に力をこめたりするなど、まずは筋肉を意識することから始めてみてください。
家でできる運動不足解消法
運動不足の解消は、家の中で行うトレーニングでも実現することができます。屋内なら天候や季節などの環境に左右されることなく継続することが可能です。
ストレッチや簡単な筋トレなどからはじめ、徐々に負荷の強いトレーニングにつなげていきましょう。
簡単なトレーニング
自宅でできる簡単なトレーニング方法はいくつかあります。その中でも、すぐにできる運動不足解消法が「プランク」「スクワット」「プッシュアップ」です。
上記3つのトレーニングの具体的な手順を紹介します。
・プランク
プランクは、主に背筋・腹筋・大臀筋などの体幹に関わる筋肉を幅広く鍛えることができるトレーニング方法です。
1.うつぶせの姿勢から手から肘までを床に付けた状態で上半身を持ち上げる
2.肘が肩の真下になるように肩幅程度にスペースを広げる
3.両足はまっすぐに伸ばしてつま先立だけをつき、腕立て伏せのような姿勢を取る
4.目線を床に落として顎を引き、そのままの姿勢を1分程度キープする
ポイントは、頭から足までが一直線になるように維持することです。腹筋や大臀筋を意識して力をこめるのもおすすめです。
・スクワット
スクワットは、主に太ももにある大腿四頭筋や、ハムストリングスを鍛えるのを目的としたトレーニング方法です。ヒップアップにも役立ちます。
1.両足を肩幅程度に広げて立ち、背筋をのばしたままゆっくりと腰を落とす
2.膝が90度になるまで真っすぐ腰を落とし、膝がつま先よりも前に出ないように注意する
3.ゆっくりと息を吐きながら元の姿勢に戻る
4.20回ずつを3~5セット程度繰り返す
スクワットは、正しい姿勢で行わなければ膝や腰を痛める恐れがあります。そのため、不安がある場合は壁や椅子などを支えにして始めるのもおすすめです。
・プッシュアップ
プッシュアップはいわゆる腕立て伏せのことで、腕の筋肉や胸筋、背筋などの上半身の筋肉を鍛えるトレーニング方法です。
1.うつ伏せの姿勢から両手を肩幅より少し広めに開いて床につく
2.足はまっすぐ延ばしてつま先立ちになる
3.腕をゆっくりと曲げて顔を床に近づける
4.ゆっくりと息を吐きながら元の位置へ戻る
5.20~30回程度行う
プッシュアップは、「プッシュアップバー」などの器具を用いて行うこともできます。
慣れてきたら回数を増やし、腕を曲げたままの状態で数秒キープするなど、負荷を上げていきましょう。
タオルストレッチ
自宅で行う運動不足解消方法として、タオルストレッチもおすすめです。とくに、デスクワークが多く、肩こりに悩んでいる人に適しています。
肩甲骨はがしや肩こりの解消に役立つうえ、フェイスタオル一枚あればどこでも始められるので、気軽に取り入れてみてはいかがでしょうか。
1.フェイスタオルを肩幅程度に伸ばした状態になるように両手で持つ
2.両手をまっすぐ前に伸ばした状態からゆっくりと頭上に持ち上げる
3.肩甲骨を閉じるようにして頭の後ろにタオルが来るようにゆっくりと下げる
4.回数は気にせず、仕事の合間などの隙間時間に行うことがコツ
ポイントは、タオルがたるまないようにまっすぐ伸ばしたまま行うことです。立ったまま、座ったままどちらでもできるので、気軽にチャレンジしてみましょう。
ラジオ体操
運動不足解消には、ラジオ体操も方法のひとつです。誰でも比較的簡単に取り入れやすく、室内でも全身を動かして運動することができます。
短時間で筋肉をほぐして血行を良くすることができるので、ほかのトレーニングを行う前の準備体操としてもおすすめです。
できるだけ一つひとつの動きを丁寧に意識し、体を大きく動かして行うのがポイントです。
「ながら」運動
運動はしたくても時間が取れないという方には、「ながら」運動がおすすめです。テレビや動画を見ているときは、座ったり横になったりしながら運動ができるので無理なく取り組めます。
「この番組が終わるまで続ける」「この動画を見ている間は続ける」などと決めてやると、自分で思っている以上に運動量を確保できます。
ほかにも、歯磨きをしながらつま先立ちをするなど、自分にとってやりやすい「ながら運動」を探してみましょう。
簡単にできる「ながら」運動のやり方は以下のとおりです。
【歯磨きをしながらできる「つま先立ち」】
1.両足を肩幅まで開き、まっすぐ立つ。テニスボールひとつ分程度の高さを目安に、かかとを上げ下げする
2.かかとを2秒上げて、2秒で下げるのを繰り返す
【テレビを観ながらできる「クッション挟み」】
1.椅子に軽く腰を掛ける
2.太ももの間にクッションを挟んで、押し合うように力を入れる
(クッションが無い場合は、両膝をくっつけて内側に向けて力を入れても大丈夫です)
家事で動かす筋肉を意識してみる
家事の時間を上手に活用して、積極的に運動できる環境を整えましょう。なんとなく家事をするのではなく、時間を決めて動けば運動量を確保できます。また、筋肉を意識して動かすことで、体を鍛えることもできます。
効率良く鍛えるために家事の時間を有効活用しましょう。家事をしながらできるおすすめの運動をふたつ紹介します。
【ランジスクワット】
1.掃除機を手に持った状態で、お腹に力を入れてしっかり立つ
2.片足を一歩前へ大きく出し、両膝を曲げて重心を真下に落とす
3.両膝を曲げたまま、掃除機を前後に動かす
4.掃除機を反対の手に持ちかえて、逆の足も同様に行う
ポイントは、太ももの全面とお尻、ふくらはぎを意識することです。
【腕の上下運動】
1.両足を肩幅に開き、つま先をやや外に向けた状態で立つ
2.背筋を伸ばすように、雑巾を持った両手を窓にそって高く上げる
3.窓を拭きながら、ゆっくりと雑巾を上下に動かす。ひざとつま先を同じ方向に曲げる
4.片腕がしっかり伸びる状態でサッシの窓枠に雑巾を置いて上下へ動かす。このとき、肩甲骨を大きく動かすように意識する
ポイントは、太もも全体と背中、肩や背中、肩甲骨を意識することです。
運動を継続するためのポイント
最初は一生懸命に運動をしていても、日が経つにつれてさぼりがちになってしまうこともあるでしょう。次に運動を継続するためのポイントを紹介します。
無理なく続ける
運動は継続することで、効果が期待できます。とはいえ、自分がつらいと感じる運動は長続きしません。
体力や運動能力には個人差があるので、やりすぎないことが大事です。ほとんど運動をしていなかった方は、運動習慣を身につけることからはじめましょう。まずは、5分のウォーキングや、10分間の筋トレなど、続けられる範囲で行うことをおすすめします。
少しずつでも毎日継続することが大切です。運動のメニューが物足りないと感じるようになったら、少しずつ無理のない範囲で運動量を増やしていきましょう。
体の変化を数値化して記録する
運動を継続させるためのコツとして、毎日体重を測って記録してみましょう。定期的に記録を取ることで、体の変化が目に見えるようになります。運動の成果が可視化されると、モチベーションアップにもつながるでしょう。
最初は記録を取るのが億劫に思えるかもしれませんが、変化を実感すると楽しく記録できるようになります。「〇日で0.5k減ったから、引き続き頑張ろう」「今週は横ばいだったから、もう少し運動しよう」など、反省点や目標を立てやすいのもポイントです。
まとめ
ここまで紹介した方法を試しても一人で続けることが難しいのであれば、エステで施術を受けるのも選択肢です。
エステでは施術だけでなく、食生活の見直しや普段行っている運動のアドバイスを受けることもできるため、運動不足解消の一環として取り入れて参考にしてみてはいかがでしょうか。