初心者が体を鍛える前に
体を鍛える前に少し意識して考えたいのは、どのような目的で体を鍛えたいのか、そして体のどの部分を鍛えたいのかを明確にしておくことです。
「体を鍛える」とはいえ、ただやみくもにトレーニングを続けても、中途半端に終わってしまいます。テレビやYouTubeで紹介されていたからと、何の知識もないまま見よう見まねでトレーニングを行うのは危険です。
漠然と無知識で行うトレーニングは、体を故障させてしまうこともあります。自分に合った負荷でトレーニングを行うことが重要です。
体を鍛えるために、スケジュールを立てるのも良い方法でしょう。
たとえば、腹筋を割りたいという明確な目的を決めた場合、1週間単位でスケジュールを組んでみてください。1週間のうちどの曜日をトレーニングの日にするのか、何時間トレーニングにあてられるのか、時間帯はいつなのか、など大雑把で構いません。
スケジュールを立てることで、トレーニングに対する意識が高まって、継続しやすくなります。さらに、トレーニングを実行したら、時間や負荷、メニューなどをメモしておくのもおすすめです。
メモを付けていると、見返したときにどれくらい自分の体が鍛えられているか知ることができます。たとえば、はじめた頃の腹筋は30回しかできなかったのに、今では50回できるというように、成長がはっきりとわかるでしょう。
体を鍛えるためのトレーニングは、長く継続することが大切なので、モチベーションが上がる方法を取り入れるのがポイントです。
初心者の体を鍛え方
ジムに行って器具を使わなくても、自宅で体を鍛えることは可能です。ここからは、具体的に、初心者でも取り入れやすい体を鍛えるトレーニング方法を紹介します。
プッシュアップ
プッシュアップは、腕立て伏せのことです。
プッシュアップにも、ノーマルプッシュアップやヒンズープッシュアップ、デクラインプッシュアップなど、さまざまな種類がありますが、ここでは初心者向けにノーマルプッシュアップについて解説します。
プッシュアップは、二の腕や胸、背中を鍛えるのに適したトレーニングです。
1.うつ伏せで床に寝る
体が痛くならないようヨガマットを敷くのがおすすめです。
2.両手を肩幅より少し広めに構えて、床につく
3.足を真っ直ぐ伸ばしたまま、つま先をついて体を支える
4.肩から足首までが一直線になるように意識する
このとき、お腹が下がっていたり、お尻が上に突き出していたりしないようにしましょう。
5.一直線をキープしたまま、ゆっくりと肘を曲げて体を床近くまで落としていく
6.体が下まで降りたら素早く体を持ち上げる
この動作の繰り返しが、ノーマルプッシュアップです。初心者は10回を1セットと考えて、1セットごとに30秒のインターバルを取りながら、3セットを目標に行いましょう。
慣れてきたら、20回まで回数を増やしてもOKです。腰やお尻が上がったり下がったりして安定していないと効率良く鍛えられないので、腹筋と背筋に力を入れながらブレない姿勢で取り組んでください。
クランチ
クランチは、腹直筋と腹斜筋を鍛えるトレーニングです。腹筋を割りたい人は、積極的に取り入れたいメニューでもあります。
1.マットを敷いた床に仰向けで寝る
2.膝を90度に曲げて膝を立てる
3.頭の後ろで両手を組む
4.ゆっくり息を吐きながら体を起こす
このときおへそを見るように体を起こしてきてください。
5.肩甲骨が床から離れない位置でストップ
6.ゆっくりと仰向けで寝る体勢へ戻していく
ここまでの動作を、10回繰り返しましょう。これも10回1セットとして、30秒のインターバルを挟みながら3セット行います。腹筋に効いているのを実感しながら、ゆっくりじっくり刺激していくのがコツです。
ヒップリフト
ヒップリフトも寝ながらできるトレーニングで、初心者が取り入れやすいメニューです。お尻や腰、太ももの筋肉を鍛えられます。
1.マットの上で仰向けに寝る
2.膝を90度に曲げて立てる
3.手はリラックスした状態で軽く開いて安定させる
4.お尻をゆっくりと上げていく
5.肩から膝が一直線になるまでお尻を上げたら、そのままキープ
6.ゆっくりと元の位置へ戻していく
この動作を15回繰り返します。15回繰り返したら、30秒のインターバルを取って3セット行います。
ヒップリフトのコツは、反動をつけないことと、お尻を下ろすときは息を吐く、上げるときは息を吐くというように、呼吸をしっかり行うことです。肩や首、手は常にリラックスさせて、力を入れないようにしましょう。ゆっくりと時間をかけて取り組むことが大切です。
プランク
プランクは、家でできるトレーニング方法として有名です。お腹周りや背中、お尻までの筋肉を効率良く鍛えられることから、多くのアスリートや芸能人も取り入れています。
1.マットの上に、うつ伏せで寝る
2.腕を肩幅に広げて、上体を軽く起こす
このとき、腕は90度に曲げたまま保ちましょう。
3.足を真っ直ぐ伸ばしたまま、つま先をついて体を支える
4.そのまま30秒キープ
5.インターバルを30秒はさむ
6.プランクの体勢に戻って、45秒キープ
7.インターバルを30秒はさむ
8.プランクの体勢に戻って1分間キープ
プランクは、見ているだけなら簡単なトレーニングですが、やってみるとかなりキツいトレーニングでもあります。
ここで紹介したプランクの方法は、インターバルをはさみながら、徐々にキープする秒数を長くしていくというものですが、慣れないうちは30秒キープを3回繰り返すのでもOKです。
慣れてきたら徐々にキープする時間を長くして、最終的には1分間キープを3セットできるように頑張りましょう。
スクワット
下半身を鍛えたい人には、スクワットがおすすめです。基礎代謝のアップが期待できるので、痩せるトレーニングとしても人気があります。
1.肩幅程度に足を広げる
このとき、つま先は進行方向を向きましょう。
2.軽く腹筋に力を入れる
このとき、背中が丸くならないように注意してください。
3.お尻を軽く後ろへ突き出す
4.お尻を意識しながらゆっくりと体を落とす
このとき足から膝までは動かさず、床と垂直になるようにしておきましょう。
5.床と太ももが平行になったらそのままキープ
6.素早く元の位置へ戻る
この動作を15回繰り返します。インターバル30秒を挟んで、3セット行いましょう。スクワット中は、ケガを避けるために、膝をつま先より前に出さないように注意してください。
初心者が体を鍛える際に注意するポイント
初心者の中には、早く体を鍛えたいという思いが強く、毎日激しくトレーニングをする人もいますが、これはあまり意味がありません。
筋肉は破壊と修復で育つため、同じ部位を連続してトレーニングするよりも、休ませることが重要なのです。
また、自分の体にあった負荷でトレーニングを行わないと、思わず体を痛めてしまう危険性もあります。回数と負荷に注意しながら、トレーニングを計画してください。
ケガの防止や疲労のリカバリーのために、トレーニング前後には、ストレッチも取り入れましょう。
そして、トレーニングをしたからといって、すぐに目に見える効果があらわれるわけではありません。何ヶ月も何年もかけてゆっくり筋肉ができてくるのです。
自分だけでトレーニングを続けるのが難しい人や、できるだけ早く鍛えたいという人は、パーソナルトレーニングや痩身エステなどを視野にいれてみるのも良いでしょう。プロの手をかりることで、初心者の方でも続けやすい体の鍛え方ができますよ。
まとめ
体を鍛えるためのトレーニングは、意外と手軽にはじめられます。しかし、重要なのはトレーニングを継続していくことです。ダイエットの専門知識を持つエステサロンも上手く利用しながら、理想の体型を目指しましょう。